ProWine Tokyo 2026

短時間にはなってしまいましたが、参加してきました。

敢えてPick upして紹介したいのは、セルビア!日本ではあまり馴染みのない地域ですが、実際にセミナーに参加してみると興味深い発見がいくつかありました。

Seminarの様子

Rakija(ラキヤ)という蒸留酒、セルビア国内ではメジャーな飲み物だそうですが、ここは東欧ではなく極東。店頭やレストランであまり見かけることもないでしょう。ネットで購入はできそうですが、わざわざ聞いたことのない単語を入力するはずもなく、少なくとも私のお勧めに出てきたことはありません。

実際に飲んでみると、他であまり経験したことのないタイプの蒸留酒でした。ウイスキーやラム、コニャックで強調される熟成香、樽香などと違い、元のフルーツをどこまでも追求する方向性で、生の果実を何倍にも濃縮したような味わい、とでも言えるでしょう。

蒸留酒でありながら「加工」ではなく「純化」に近い印象を受ける点が非常に興味深く、ワインとは異なる形で果実表現の可能性を感じさせるものでした。この点は、南米で造られるPiscoに似ているかもしれません。

最も美味しいと感じたのはCherryのリキュールで、26%と度数が控えめな上に甘口、単独でも強烈なフルーツを感じることができますが、デザートなどといただけば至高の組み合わせになるかもしれません。

Kokecaというのは、セルビア語でflirtingという意味だそうですが、coquettishと由来が一緒なのかもしれませんね。

Prokupac(プロクパッツ)という黒ブドウで造ったワインも何種類かいただきました。ワイナリーごとにスタイルの幅があり、ポテンシャルの高そうな固有品種でした。赤系フルーツ主体ですが、ミントのニュアンスを感じるものもあり、primary flavorsだけでも表現の幅が広そうです。

Tasting一覧

ワイン全体としては流通量、生産量の問題かお手頃な値段とは言い難く、Merlotなどの国際品種はまだ競争力が課題かなと思いますが、ギリシャのように固有品種でマーケットを形成する余地はありそうです。

白ワインは1種類だけ、Sauvignon BlancとRieslingのブレンドのものを試飲しました。primary flavorsを前面に押し出すスタイルで、フルーツ自体の質は良さそうな印象でした。国際品種である以上、輸出を前提とすると他のワイン生産国との比較は避けられず、

・その価格帯で敢えてセルビア産を選ぶ必要性があるか

・ワイン生産国としてのブランドが、イタリア、フランス、スペインといった主要国よりまだ弱い

などの課題があるため、主軸にするには少し時間がかかるでしょう。

セルビアという産地は、日本ではまだほとんど可視化されていない存在ですが、今回の体験を通じて、その背景にある文化やポテンシャルの一端に触れることができました。
知られていないだけで、ワインの世界にはまだ多くの見えていない世界があるのだと改めて感じさせられます。常に視野を広く保つためには、こうした未知の産地に触れ続けることも重要ですね。

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